地球温暖化対策に生涯をかけて

ゼロカーボン・スチールへの挑戦

2020年10月26日の菅義偉首相の「2050年のカーボンニュートラル」宣言は、日本産業業界に大きな衝撃を与えました。

日本鉄鋼業は、国内では約14%(1.5億トン)のCO2を排出(2019年度、電気配分後)しており、それ故、2005年の京都議定書の発効を受け、早々と温暖化ガス排出1990年比9%削減の自主行動計画を宣言し、これを達成、その後も日本鉄鋼連盟は低炭素社会実行計画を公表、着実に遂行しています。現高炉3社と日鉄エンジニアリングが、2008年度からNEDOの委託事業として実行しているCOURSE50プロジェクトは、高炉法における炭素による還元の一部を水素で代替すること及び発生するCO2を分離・回収することでCO2排出量30%の削減を目指しています。加えて、日本鉄鋼連盟は、2018年には、長期取組の方向性として、世界に先駆け「長期温暖化対策ビジョン~ゼロカーボン・スチールへの挑戦」を発表しました。「ゼロカーボン・スチール」という言葉は、この時に出来た言葉で、2100年には、化石系炭素に頼らない製鉄法を目指していこうというチャレンジングなもので、International Energy Agencyの Energy Technology Perspectives 2017における2℃シナリオとの整合性も図っていました。
更に、2020年度より高炉メーカー3社は、新たな技術革新を推進するため、NEDO先導研究「ゼロカーボン・スチール実現に向けた技術開発」を開始し、日本鉄鋼連盟としても、政府の2050年カーボンニュートラル方針に対しても賛同と貢献を発表しました。

鉄は、文明世界が必要とする基礎素材として、また人類の社会生活を支える主要素材として、これからも長年にわたって大量に供給し続けなければなりません。
現在鉄鋼生産におけるエネルギー効率が世界で最も高い日本の高炉一貫製鉄は、トップランナーとして、この主要素材の安定供給と地球環境負荷軽減の両立を目指して、更なる挑戦へ向かいます。
製鉄におけるCO2は主に鉄鉱石の還元過程で発生しており、これを抑制するには、正に何千年も続いた鉄のつくり方を全く新しく創造しなければならない局面に来たと感じています。技術的ハードルは極めて高いイノベーションが要求されており、一業界で解決できるものではなく、他産業、行政、学術機関等の多様な協業が必要だと考えています。
日本鉄鋼業は、社会と共に脱炭素化に向けたあらゆる可能性を追及していきたいと考えています。

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